スタッドレスタイヤの寿命を見分けるポイントは?適切な保管方法もご紹介

冬の季節に欠かせないのがスタッドレスタイヤ。雪の降る地域に住んでいる人やウインタースポーツを楽しむ人にとって、毎年のタイヤ交換は季節の変わり目の恒例行事となっているのではないでしょうか。

スタッドレスタイヤ夏タイヤに比べてゴムの質や溝の深さなど、さまざまな違いがあります。また、夏タイヤとは交換時期やタイヤの寿命を見分けるポイントも変わってきます。

 
今回は、冬季の雪道でも安全に走行できるようにスタッドレスタイヤの寿命を見分けるポイントをご紹介していきます。

スタッドレスタイヤの平均寿命は?走行距離の目安は?
スタッドレスタイヤの寿命は一律で「○年」と決まっているわけではありません。ノーマルタイヤも同様ですが、走行状態や保管方法、その他さまざまな要因によってスタッドレスタイヤの寿命は変わってきます。
大きな目安となるのはタイヤが製造されてから何年経過しているのかという点ですが、これはタイヤのサイドウォールに刻印された数字で判別することができます。
ほとんどのタイヤには4桁(または6桁)の数字が刻印されています。下2桁(または下4桁)が製造年(西暦)を表し、上2桁が製造週を表しています。例えば「2417」という数字であった場合は、2017年の24週目(6月前後)に製造されたタイヤということになります。
屋内で適切な環境で保管されていたタイヤの場合、製造から2年程度は新品と同様の性能が維持できるといわれています。
実際に車にタイヤが装着された状態の場合、一般的には5年程度の平均寿命といわれることも多いですが、これはあくまでも目安と考えるべきです。溝がすり減っていたり、タイヤのゴム質が硬化しているとスタッドレスタイヤとしての性能を十分に維持することができません。

また、走行距離に関しても一概に「○万km」と表現することは難しく、走行状態やタイヤの保管状況によって大きく変化するといえます。

スタッドレスタイヤの寿命を見分けるポイント
経過年数や走行距離によってスタッドレスタイヤの寿命を見分けることが難しい場合、どのようなポイントに注意すべきなのでしょうか。スタッドレスタイヤの寿命を見分けるポイントは、大きく分けて2つあります。それは「溝の残り」と「ゴム質」です。
1つ目のポイントである溝の深さは「プラットホーム」を確認することで見分けることができます。タイヤのサイドウォールには矢印が刻印されています。この延長線上にあるタイヤのトレッド面には、溝の間に出っ張りのような部分が存在します。
これが「プラットホーム」とよばれるもので、溝が徐々にすり減ってきてプラットホームと同じ高さになってしまうと交換をしなければならないサインとなります。

2つ目のポイントであるゴム質は、タイヤ自体が硬くなっていないかを確認します。スタッドレスタイヤノーマルタイヤに比べてゴム質が軟らかいものでできています。しなやかなゴム質であることで雪道やアイスバーンのような滑りやすい路面でも高い摩擦力によって制動性を発揮することができます。
硬化が進んでくるとタイヤそのものに細かなヒビ割れが起こることがありますが、このような場合は即時交換が必要です。ゴムの正確な硬度はタイヤを扱う専門店で「タイヤ硬度計」というツールを使って計測することができます。こまめにチェックしてもらい、常にスタッドレスタイヤのコンディションを把握しておきましょう。